自作キーボードは、カスタマイズ性と独自の打鍵感を求めるユーザーにとって非常に魅力的な選択肢です。しかし、初めて挑戦する方にとっては、その選び方や組み立て方が分かりにくい場合もあります。この記事では、shop.yushakobo.jp で購入できる自作キーボードキットの選び方と組み立てのコツについて詳しく解説します。
自作キーボードキットの選び方
キーボードレイアウトの選定
フルサイズ
フルサイズキーボードは、テンキーを含む全てのキーが揃ったレイアウトです。仕事やゲームで多くのキーを必要とする場合に適しています。
テンキーレス(TKL)
テンキーレスキーボードは、テンキー部分を省略したレイアウトです。デスクのスペースを有効活用できるため、多くのエンスージアストに人気です。
60%、65%、75%キーボード
これらはさらにコンパクトなレイアウトで、持ち運びやスペースの節約に適しています。60%は基本キーのみ、65%は矢印キーを含み、75%は機能キーも含まれます。
スイッチの選び方
メカニカルスイッチ
メカニカルスイッチは、打鍵感と耐久性に優れています。Cherry MX、Gateron、Kailhなどのメーカーが有名です。
- リニア:スムーズな押し心地(例:Cherry MX Red)
- タクタイル:軽いクリック感(例:Cherry MX Brown)
- クリック:明確なクリック音(例:Cherry MX Blue)
ホットスワップ対応スイッチ
ホットスワップ対応スイッチは、はんだ付け不要で簡単に交換できます。初心者におすすめです。
PCB(プリント基板)の選定
ホットスワップ対応
スイッチを簡単に交換できるため、様々なスイッチを試したい方に最適です。
非ホットスワップ
はんだ付けが必要ですが、より安定した接続が期待できます。
ケースとプレートの素材
プラスチック
軽量で安価ですが、打鍵音が軽くなる傾向があります。
アルミニウム
高級感があり、重さと安定感が特徴です。打鍵音も深みがあります。
アクリル
透明感があり、RGBライティングを活かしたい場合におすすめです。
組み立てのコツ
必要なツールの準備
基本的なツール
- ドライバーセット:ケースの組み立てやPCBの固定に必要です。
- はんだごてとはんだ:スイッチのはんだ付けに必要(非ホットスワップPCBの場合)。
- キープラー:キーキャップの取り外しに使用します。
- スイッチプラー:スイッチの取り外しに使用(ホットスワップ対応の場合)。
組み立て手順
PCBとプレートの準備
- PCBのテスト:電源を入れて、すべての接点が正常に動作するか確認します。
- スタビライザーの取り付け:スペースキーやシフトキーなど、大きなキーの安定性を確保します。
スイッチの取り付け
- スイッチを配置:プレートとPCBにスイッチを仮置きします。
- はんだ付け:各スイッチのピンをPCBに固定(非ホットスワップの場合)。
ケースの組み立て
- PCBとプレートの固定:ケースにPCBとプレートをネジで固定します。
- ケースの組み立て:上部と下部のケースを組み合わせ、ネジで固定します。
キーキャップの取り付け
- キーキャップをはめる:各スイッチにキーキャップを慎重にはめ込みます。
ファームウェアの設定
QMKファームウェア
QMKファームウェアは、キーボードの動作をカスタマイズするためのオープンソースファームウェアです。キー配置やマクロ設定を自由に変更できます。
- QMK Configurator:ブラウザ上で簡単に設定できるツール。
- QMK Toolbox:ファームウェアを書き込むためのソフトウェア。
Via対応
Viaは、簡単にキーボードのレイアウトを変更できるソフトウェアです。QMKと互換性があり、リアルタイムで設定を変更できます。
よくあるトラブルと対策
キーが反応しない
- 接続の確認:スイッチが正しくはんだ付けされているか、またはホットスワップソケットにしっかり差し込まれているか確認します。
- ファームウェアの設定:ファームウェアの設定に問題がないか確認します。
スタビライザーの不具合
- 潤滑剤の使用:スタビライザーに潤滑剤を塗布することで、滑らかな動作を実現します。
- 取り付け位置の調整:スタビライザーが正しい位置に取り付けられているか確認します。
打鍵音が気に入らない
- 素材の変更:プレートやケースの素材を変更することで、打鍵音の特性を変えることができます。
- ダンピング素材の追加:ケース内部にフォームやフェルトを追加することで、音の反響を抑えることができます。
まとめ
自作キーボードの選び方と組み立ては、初めての方にとって挑戦的な作業ですが、正しい知識とツールを使えば、独自のキーボードを作り上げる楽しさを味わえます。この記事で紹介したポイントを参考に、自分だけのカスタムキーボードを作り上げてください。カスタマイズ性と打鍵感を追求することで、キーボードの使用感が大きく向上することでしょう。